アインシュタインの相対性理論では、太陽や銀河などの強い引力をもつ「重力源」の周りの空間は曲がっていて、そこを通る光も曲がって進むとされています。
遠くにある天体と同じ方向に、銀河や銀河団などの大きな重力源があると、その天体がいくつもあるように見えたり、変形して見える事があります。
これは重力源によって、光が曲がってしまう為です。
このように、重力がレンズのように働く事を「重力レンズ」といいます。
この重力レンズの効果によって、私たちは、ゆがめられた宇宙の姿を見せられるのです。
重力レンズのしくみ
例えば、はるか遠くにある天体と私たちの間に重力源となる銀河があるとします。
すると光は、曲げられた進路を進む為、「私たちには天体はゆがめられた姿となって見える」というものです。
地球から50憶光年離れている位置にある銀河団が重力源となって、その2倍遠くにある銀河の像をいくつも宇宙につくりだしています。
遠くの暗い天体がより明るく見えるのも、重力レンズの働きのおかげだと言えます。
天然の天体望遠鏡ともいえる重力レンズは、様々な情報をもたらし、宇宙の研究に
役立っているのです。
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