雨が激しく振った時に起こる雷ですが、なぜ雷はおこるのでしょうか。
また、雷が起こった際に「ゴロゴロ」や「ドーン」など激しい音が鳴るのはなぜなのでしょうか。
ここでは雷が起こる仕組みについてお伝えします。
雷は積乱雲によって発生する
雷は、地上付近と上空の温度差による大気の不安定による積乱雲が元に発生します。
積乱雲とは夏に良く見る入道雲の事で、夏場は地上と上空の温度差が大きい為発生する事が多いですが、他の発生原因としては、地上の地形の影響を受ける事もあります。
例えば、海風が山にぶつかり、行き場をなくした風が山を駆け上がる事による空気の上昇により積乱雲が発生するといったケースです。
積乱雲は、日本のような中緯度地域では高度5~16km高度まで発達し、空気は上空の高い所へ行くほど冷たい為、積乱雲の中では下層から水蒸気・水滴・氷という層が出来ています。
この3つの性質・温度の違う固体が激しい上昇気流の中でかき回され、互いが激しくぶつかり合う事による摩擦で電気が発生するのです。
雷の正体は電気である
積乱雲の中で摩擦によって電気が発生する事は、私たちの日常で静電気が発生する仕組みと同じです。
例えば、セーターと脱ぐ時にパチパチと音が鳴ったり、ドアノブを触れる時、「パチッ」と静電気が発生したりなどです。
雷は、これよりも強い力である為、「ゴロゴロ」や「ドーン」などの大きな音がするのです。
積乱雲の中ではどのような事が起こっているのか
積乱雲の中で水蒸気、水滴、氷がぶつかり合い発生した電気には、マイナスとプラスに分かれます。
プラスの電気は上層へ、マイナス電気は下層へ溜まる性質があり、雲の中で溜められる電気の量が限界を超えると互いが引き合い、まず雲の中だけでプラスからマイナス電気へ放電が始まります。
雲の中で電流が流れる状態は、私たちの感覚では、光と音だけが見え、聞こえる状態です。
その最中でも上昇気流が発生している限り、電気は発生し続けるので、雲の中だけでは電気の解消が収まらず、今度は地上にあるプラス電気が溜まっている場所に下層のマイナス電気が放電を始めます。
これがいわゆる「稲妻」と呼ぶ状態であり、落雷として観測されるのです。
普通、空気は電気を通さない性質でありますが、雷は無理やり空気の中を電流がかき分けて進んでいく為、真っ直ぐに進めません。
稲妻が私たちの目にはギザギザに見えるのは、そういった理由があったのです。